
「描く」を仕事に、可能性を広げる
アソビシステム『Akaku展』レポート
イラストレーターや書道家など個性豊かなクリエイターが所属する「Akaku」。今回は、グループ展開催の経緯やクリエイターの活動について、アソビシステムのスタッフにお話を伺いました!
アソビシステムに所属するイラストレーター、アニメーター、カリグラファーなど「描く」ことを軸として活動するクリエイターレーベル。クリエイターの感性と表現を拡張し、新たな価値を創造する。
―「Akaku」とはどんなレーベルか教えてください。
アソビシステムに所属するイラスト・アニメーション・書道などさまざまな「描く」ことを中心として活動するクリエイター集団です。国内外問わず、活動の幅を広げるべく、アソビシステムの「A」と絵を描くというテーマから「Akaku」と名付けました。現在26名のイラストレーターと2名の書道家がおりまして、この28名を「Akaku」と呼んでいます。主にクライアントとお仕事をしながら、自分の作品を世に出すためのレーベルとなっております。
―イラストレーターと書道家を同じレーベルとして活動することにはなにか意味があるのでしょうか。
アソビシステム自体、歌い手のアーティストやアイドル、モデル、インフルエンサーがそれぞれ所属している中で、一つのクリエイターというチームをつくる上ではイラストレーターと書道家も自分の作品を世に届けるという意味で一緒だと思いますので、そこは分けずに一つのレーベルとしています。

―今回の企画展開催の経緯を教えてください。
これまでは、クリエイターの売り方として個展を開催したり、「この案件ではこのイラストレーターがいいんじゃないか」と提案したり、比較的に個別で動くことが多かったんです。だけど、しっかりとチームとして28名を使ってイベントやお仕事ができるようになりたいという思いから、『Akaku展』という「Akaku」の全員が参加するイベントを企画しました。
―展示へのこだわりポイントがあれば、教えてください。
今回展示している作品は、全部コラボ作品になっています。クリエイターによるオリジナルの自分が描きたい作品というよりは16のブランドとのタイアップのイラストになっているので、コラボ先の企業の思いや背景をしっかりと読みとってそれを作品にしているというのが今回のこだわりです。

―担当するクリエイターをどのように決めたのか教えてください。
シンプルにクリエイターの特性や、彼らがやってみたいお仕事も事前にヒアリングしていました。例えば、REDFISHというイラストレーターは長年SARASAを使って作品をつくってきていて、「いつかSARASAとコラボしたい」という思いをもともと聞いていたので、ゼブラさんに問い合わせさせていただいてコラボするという、こちらからのアプローチで実現しています。あとはブランドもライセンスアウトしているロゴとかキャラクターを売っていきたいという思いのあるところに集まっていただいているので、そこはなにかイラストと一緒にお届けできないかなと、コラボが決まった上でこのクリエイターであったら良さが出せるだろうなというマネジメントチーム検討のもとご提案させていただいているという形にはなっています。例えば、車のSUBARUだとスタンダードのSUBARUのロゴとSUVのブランドと、ヴィンテージのSUBARUの3種類があるんですけど、そこに合うクリエイターは誰かなと思って。NEONERDYBOYだとレトロでアメリカちっくなイラストを描くのでヴィンテージのSUBARUとはめたら合うだろうなとか、火曜びであったらちょっとレトロでありポップなイラストなので今の格好いいスタンダードなSUBARUを掛け合わせたら面白いだろうなとか、そこは勝手なマネジメント側の、こことそこのコラボは面白いだろうなという思いからマッチングさせていただいております。
アルプスの少女ハイジも、もともとDAFが自分のキャラクターをつくっていたりと、IPキャラクターの制作を好んでやるタイプなので、「ハイジのキャラクターをDAFらしく描いたら絶対に可愛いだろうな」と思いまして。実際に仕上がったものは、やっぱりめちゃくちゃ可愛くて。オリオンビールも書道家が手掛けることでインパクトが生まれましたし、新日本プロレスは、プロレスにある男くさいイメージに対して新水が爽やかな感じで描くことで新しいプロレスの感じが出て、書道家が新日本プロレスを描くならどうなるかなと思ったら、技名を書くっていう…凄く面白いなと。結果的にはコラボのマッチングは成功だったと思います。それぞれクリエイターとブランドの特徴を捉えながら、相性が良い組み合わせもあれば、逆にあえて正反対だったからこそ良い作品も生れました。クリエイターと企業、それぞれの意見もあるんですけど、基本的には我々がクリエイターの特徴をつかみながらマッチングさせていただきました。




―今回の企画展では、ライブペイント・似顔絵イベントなどクリエイターと直接交流できる参加型イベントもありますが、イベントを通じてクリエイターや来場者にどのような相乗効果が生まれることを期待されていますか。
こういうクリエイターの作品を展示するイベントとか物を売るイベントは割とそこらじゅうに転がっているんですけど、クリエイターが実際に作品をつくる背景、ライブペイントや似顔絵イベントの機会はそんなに無いのではと思っています。今回でいうと13日間毎日、誰かしらがイベントをやっていて、このイベントに来てくれた方は、誰かしらクリエイターと話せるという状態になっているので、それは作品を見てさらっと帰るだけというよりかは誰かと何かを話したり、思いをぶつけたり、制作背景を見る…一歩踏み込んだイベントになっていると思うので、クリエイターと交わる効果があるのかなと。
あとは今回、イラストレーター対お客さんというよりかはイラストレーター×企業×お客さんの三者のつながりみたいなのは面白いかなと思っていて、例えばSUBARUとの作品を例にあげると、火曜びというイラストレーターは普段アイドル・タレントのグッズイラストやMVの制作をしているんですけど、それをそのアーティストのファンが見て、「このイラストレーター可愛いよね」って言って、イベントに来てもらって、作品を見て、似顔絵を描いてもらって、プラスこのグッズを買って、Tシャツを着てたら、「あっこれSUBARUなんだ」って、別に車には興味ないけど火曜びが好きでグッズを買ったらSUBARUだったっていう三者のコラボレーションが面白いかなというのが相乗効果としてあると思っています。


―実際、クリエイター側もファンとの交流を大事にされている方が多いのでしょうか。
そうですね。「Akaku」にいるクリエイターは結構おしゃべりさんが多いので、クリエイター同士でのお話とかお客さんとのお話とか、楽しんでやっています。似顔絵を描きながらやライブペイントをしながら、作品を見てもらいながらなどいろいろとコミュニケーションがとれる場になっていると思います。



―特にお気に入りのグッズがあれば、ご紹介いただけますでしょうか。
今回グッズが種類でいうと4種つくっていて、一つがステッカー、もう一つがTシャツ、クリアファイル、そして作品パネルです。前者3つは割とありきたりなグッズにはなるんですけど、作品のパネルというのは紙でもなくアクリルでもなく、鉄板のパネルになっているのでほぼ世に出ていない印刷物だと思います。2mmの鉄板に印刷がされていて薄いし、光沢があり、印刷が綺麗なのでぱっと見たときにインパクトがあるかと思います。なので、グッズのおすすめとしてはこの鉄板パネル(メタルディスプレイ)です。薄くて軽いので両面テープとか両面磁石とかで壁につけることができます。紙とかだとポスターは画鋲で壁に貼れますが、アクリルだと額縁を用意しないとだったり、フックが必要であったりするので。ポスターでもなくアートキャンバスでもない間のグッズとしてはおすすめです。そもそもロッテのイタガムのポスターなどは存在しないものなので、それがイラストで描いてあるというのが企業の広告らしさをあまり感じないというか…。マリオンクレープのポスターなどもヴィンテージでありそうじゃないですか、そういう感じで企業とのコラボ作品だけどグッズとして出来上がっているので一つのイラスト作品としてシンプルに可愛いかなと思います。



―今回の企画展開催により期待すること(イラストレーター業界の今後など)を教えてください。
今回、28名のクリエイターと16ブランドとでコラボさせていただいたんですけど、今後は28名のクリエイター対1ブランドという形でやっていきたいと思っています。例えば、マッキーだと28名全員がマッキーのイラストを描く、一つのプロジェクトとしてご一緒させていただくということはやっていきたいなと。その一歩目として今やり始めているので。クリエイター業界の今後ですと、すごく難しいテーマですが、一人一人の個性を出すことを大事にしていきたいと思っています。「これ描いてください」、「あれ描いてください」でそのまま描いて依頼に応えるだけではなく、クリエイターだからこそ持っている視点や表現を、作品の中にしっかりと反映してほしいと思っています。デザイナーとはまた違った、クリエイターならではの個性や思いを作品に込めて発信していくことを、それぞれのクリエイターに大切にしてほしいと考えています。そういうステージをつくったり、環境を用意したりするのが僕らの仕事なので、今後はクリエイターが自由に創作できるような環境をよりつくって一人一人がつくりたいものを世に出していくことで、お仕事・イベントに展開できると良いかなと思っています。

今回の取材を通して、「Akaku」には様々なジャンルを得意とするクリエイターが所属しており、それぞれの個性を活かすことで新たな作品や表現を生み出していることが分かりました。
今後も「Akaku」のさらなる活躍を期待しております!取材にご協力いただきありがとうございました。
【展覧会開催概要】
イベント名:Akaku展 support by CLIP STUDIO PAINT
会期:2026年9月1日(火)〜9月13日(日)
営業時間:11時〜19時
会場:AF GALLERY
参加クリエイター(50音順):葵山わさび / asuka / ABEchan / utu / 枝里 / おくだま / kakimaku / 火曜び / コタチユウ / さけハラス / 佐藤なつみ / さめない / DAF / NAKAKI PANTZ / ナガミネショウコ / 新水 / NEONERDYBOY / 乃の木そよ / 原田ちあき / BEY / Poki / 堀越ねる / 前田ミック / ますだみく / meeco / 山下人夢 / ヨシダナツミ / REDFISH
クリエイティブパートナー(50音順):アルプスの少女ハイジ / &Shimajiro / X TREATMENT / オリオンビール / くら寿司 / CLIP STUDIO PAINT / ゼブラ / 新日本プロレス / SUBARU / Hi! Mckee / Paris Saint-Germain / フエキくん / マリオンクレープ / LIHIT LAB. / ロッテ イタガム / ワコム
●アソビシステム株式会社
・HP:https://asobisystem.com/
●Akaku
・Instagram:https://www.instagram.com/asobisystem_creator/
・X:https://x.com/akaku_creator
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