
キュートな世界に夢中! 影山紗和子個展『宇宙メイドにゃんが・・・☆』インタビュー
今回は、9年ぶりの個展開催を記念して作品の魅力や仕事の裏側についてインタビューしました🦉
イラストレーター/アニメーター。
2016年に「第15回グラフィック1_WALL」にてグランプリを受賞。
以降イラストレーターとして活動を始め、音楽アルバムのアートワークやアニメーション制作等活動は多岐にわたる。
ポップとダークが混ざったタッチが特徴的で、動物のキャラクターや食べ物のモチーフが得意。

―イラストレーターになろうと思ったきっかけはなんでしょうか。
イラストレーターになろうと思ったというよりは、気づいたらなっていたという感覚に近いです。大学が多摩美術大学グラフィックデザイン学科だったんです。そこってイラストやアニメの授業もあるけど、デザインの勉強がメインなんです。なんとなく、自分はグラフィックデザイナーになるんだろうと思って入学しました。必修の授業でアニメーションがあって、そこからだんだん絵を描く方にシフトして今があるという感じです。受験期はデザイナーを目指していたので、今のようにイラストレーションやアニメーションを描く自分は想像していなかったです。
―必修の授業からイラスト/アニメーションの道に進んで今があるという感じですか。
そうですね。その授業は手描きでアニメーションを描くというものだったんです。 自分の先輩であるぬQさん、久野遥子さんの作品を見て「こんなにすごいものを個人の力で作れるんだ」と思いました。アニメーションについて、当時はテレビのアニメーションしか知らなかったので大人数で協力して、やっとできるものという認識があったんです。アニメーションを個人で作れるんだということがその授業で先輩方の作品を見てわかったので、自分も挑戦してみようかなと思いました。やってみて、自分は結構一人で黙々と作業するのが向いているタイプだなと途中で気づいたんですよね。だから続いたのかなと思います。そこで作ったものが大学の講評でも褒めてもらって、コンペでも賞をいただいたりしました。そこから絵を描くことを続けていたら、だんだんお仕事をいただけるようになりました。

―アニメーションの作り方について教えてください。構想やキャラクターの動かし方などどのように決めているのでしょうか。
作り方…。最初にラフを描いて絵コンテ描いて、ビデオコンテ作ってと結構オーソドックスなやり方で作っています。だいたい仕事とかだと1回ずつ見せて、修正してという感じですね。
―自主制作でアニメーションを作られる場合、どこから考えて進めていくのでしょうか。
やりたいカットが1個浮かんで、そこから広げていく感じです。アニメーションだけをやっているわけではないので作り方は結構自由で、行き当たりばったりでやっています(笑)。
―イラストとは全く別枠でしょうか。もともとある自分のイラストを動かしてみたいという思いからアニメーションに移行することもありますか。
それは少し違うかもしれません。イラストの時のまま描くと絵が細かいから動かしづらいんですよ。だから、もうちょっとアニメ寄りにシンプルにする必要があって。これは実際に動かせるのかを自分で考えてから作ってます。(飾っているイラストを見て)このまま動かすと嫌だなって感じます。できるけど大変というのもありますね。

―制作のモチベーションはどのようなものでしょうか。
仕事や展示の準備は「これ終わったらもう遊ぶぞ!寝るぞ!」というのもあります(笑)。私の場合、イラスト・アニメーションの二つを軸にやっている理由として気が付いたのは、飽きっぽいところがあって一個だけ、イラストだけを極めるのは苦しくなってきてしまって…だから、こっちが辛くなってきたらそっちをやるみたいな感じで選択肢が何個もあったほうが楽しいなと思いました。選択肢をいろいろ作りたくて、最近は小さい粘土を作ったりしました。これも結構楽しくて選択肢の一つだなと思いました。あとは原画で手描きにトライしたんですけど、これも意外と選択肢に入れても良いかなと思いましたね。できることを増やしていきたいと思っています。

―イラストはデジタルがメインなのでしょうか。
もともと授業でアニメを制作したことから始めたのもあってデジタルが主ですね。ペンタブを使って授業で描き出して、ペンタブ難しいってなりながら練習して…。小学生の時とかに自由帳に色鉛筆などで絵を描くみたいなのは勿論ありましたけど。

―メインで使用しているツールを教えてください。
イラストの大体は、コピー用紙にラフを描いて、写真を撮ったらProcreateで描いて、CLIP STUDIO PAINTかPhotoshopで色を付けている感じです。アニメはPhotoshopのタイムラインという機能で板タブを使って描いています。あまり使っている人少ないのですが、慣れ親しんでいるので使い続けています。最後の編集はAfter Effectsでやっています。
―着色について
一部の作品はリソグラフでやっています。結構難しかったです。地の色はピンクと水色っぽい青と黄色と黒の4色ですね。紫はピンクと青が重なってできていて、オレンジとかもピンクと黄色を混ぜて濃度を変えて作っています。

―動物モチーフのキャラクターがとても可愛いですが、特に好きな動物がいたら教えてください。
うーん、犬かな~。動物はなんでも好きですけど、犬は実家に柴犬がいるので。犬を飼っているからかもしれませんが、表情が豊かなところが好きです。見るだけだったら、ラッコとかも好きです。描くのが好きな動物だと、動物か怪しい絵もありますよね(笑)、猫っぽいやつとか。猫もよく描きますね。あと海系の動物は特に好きかもです。ラッコ、あざらし、イルカとか。


―食べ物のモチーフも素敵ですが、好きな食べ物はなんですか。
わりと甘いものが好きなので、描いているものはどれも好きですね。ポテトも好きです。プリンは良く描いているかもしれません。描くモチーフは特徴的なほうが良いなという思いはあります。プリンは上が茶色で下を黄色にしたら分かるからアレンジしやすいです。


―作品に一貫してあるこだわりはありますか。
最近だと、キャラクターの顔を可愛くするとか、きっちりしすぎないことを意識しています。きっちりしてつまらなくなったら良くないなと思っていて、細かいこだわりがたくさんあります。手足を短くしたいとか、勢いもほしいとか(笑)。純粋に可愛いものを作りたいわけではないかもしれないんですけど、可愛いという感情自体にはすごく取っ掛かりがあるというかいろんな人に手にとってもらう機会が増える要素だと思っていて、最近意識しています。最初の頃とは自分的には絵を少し変えていて、可愛くすることによって絵を見た方になるべくポジティブな印象をもってほしいと思って作っています。

―今回、9年ぶりの個展ということですが、9年前から変わったことはありますでしょうか。
9年前の個展は、大学生のときにコンペに応募して、グランプリの特典が翌年の個展だったんです。そこから個展はやっていなくて、今回はお声かけいただいたということもありますが全部自分で準備したので、こんなにやることがあるんだと、すごく大変ではありました。
―展示の準備期間はどのくらいでしたか。
お話は冬くらいから決まっていましたが、準備を始めたのは6月くらいからです。結構ぎりぎりのスケジュールだったので大変でした。急いで準備したので横長の大きい作品は1日くらいで描きました。絵自体は1日で3枚描いたものもあります。テスト印刷しないと全然違う色になったりしてしまうので、つめつめのスケジュールでやっていますね。

―今回のテーマ『宇宙メイドにゃんが・・・☆』はどのように決められたのでしょうか。
最初はなにをするか全く決めてなくて、個展の場所がカフェなので友人に「フルーツパーラーみたいにしたら?」って言われて、「いいじゃん!そうしよう」となりました。ただフルーツパーラーだけでなくもう少しイメージを広げようと思って、フルーツも描くし、デザートも描くし、食べ物も描くって考えて、その時にお店の要素としてメイドがいたら可愛いなと思い付いて…連想ゲームみたいな感じで。良く描いている子猫の被り物を被っているキャラクターがいて、その子にメイドさん要素を入れたい!となって。ドリンクなどコラボメニューも作るのでキャラクターを店員さんみたいに見立てるのは良いアイデアかなと思いました。そしたら、友人に「コンセプトカフェをやるのかと思った」って言われて(笑)。そんな感じに連想ゲームで決めました。


―マグカップやクッキーなどカフェにちなんだグッズも可愛いですよね。
はい。マグも自分で絵を入れることができるお店(業者)を探して容器を選んでイラストをいれました


―額縁にもこだわりがみられますが、どんな風に選んだのでしょうか。
全部同じところで買っています。額縁もちゃんとしたものは初めて買いました。通販のサイトでシミュレーションして、色付きが良いのか迷いました。絵にあわせて、色付きにしたものもありますが、全部を色付きにすると額を見に来たようにもなってしまうかと悩んで、シンプルなものを選びました。白や黒だと作品によってリソの仕上がりがラフな感じだから、かっちりしてしまうと感じて木のフレームでマットをつける形にしました。実際に見て、結構良いなと満足です。

―作品制作以外の時間はどのように過ごされていることが多いですか。
作業が詰まってきたらゲームしています。あとは最近体力が無いので走っています。家の周り30分くらいです。始めたばかりですが続けていきたいです。
―作業中にお気に入りのBGMなどがあれば教えてください。
音楽よりは動画が多いです。ホラー映画や心霊動画を見ます。ホラー苦手なんですけど、怖くて寝ずにすむのでつけています。最近は耐性がついてきてしまったので今困っています(笑)。あとゲーム実況動画とかネットフリックスも見ます。
―今後取り組んでいきたいこと、チャレンジしたいことを教えてください。
こだわりが強いので実現するか分からないですがぬいぐるみを作りたいです。あとは、今回の個展が形になったので2年に1度くらいのペースでまたやってみたいと思っています。
今回の個展でも紹介しきれていないこれでもかというほど可愛いが詰まったグッズがたくさんありました。ぬいぐるみも個展もぜひ実現してほしいです!影山紗和子さん、この度は取材に応じていただき誠にありがとうございました。
【個展情報※本個展は終了しました※】
影山紗和子個展
『宇宙メイドにゃんが・・・☆』
会期:2026.8.21(金)〜9.3(木)
時間:9:00〜19:00 (最終日は18:00まで)
会場:CARBON COFFEE SHIBUYA / CC Gallery
●影山紗和子
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●CARBON COFFEE SHIBUYA / CC Gallery
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