
色彩豊かな作品世界を体感!ポップでキュートなイラストの魅力に迫る
―『ざしきわらしイラスト作品集 PEAFOWL』出版記念個展レポート&インタビュー―
5月27日(水)に発売された作品集『PEAFOWL』の出版記念個展(@丸善丸の内本店)を取材しました!
福岡出身のイラストレーター。独創的な色彩が特徴で、個人作品だけでなく数多くのクライアントワークも手掛けている。
本展は、丸善丸の内本店4階のギャラリーBにて開催されていました。
ギャラリー入口横には、今回発売となった3作目の作品集『PEAFOWL』をはじめ、過去の作品集や表紙イラストを担当された書籍が展示されており、これまでの活動を振り返ることができます。

装画や広告ビジュアルなど幅広い分野で活躍されているざしきわらしさん。本展では、そんなざしきわらしさんの個人作品に焦点を当てた展示が行われました。
今回は会場の様子をレポートするとともに、ご本人からお聞きした作品集や展示に込めた想いについてのインタビューも交えながら、その魅力に迫ります!
早速会場の中に入ると、壁一面にカラフルな作品がずらっと並んでおりました。


―作品集の中からこんなにたくさんの作品が展示されていることに驚きました!一体どのくらいのペースで制作されているのでしょうか。また、今回の展示に決まったテーマはあるのでしょうか。
―今回は本を出すというスケジュールが先に決まったのですごいピッチで描いていて、1日1枚という時 期もありました。展示は、これまでと変わらず、デジタル作品 を印刷したものやアクリル絵の具で描いた原画を展示販売させていただくという…。とにかく絵をたくさん見ていただけたら嬉しいということで絵をたくさん展示しています。本当にテーマとかが特にないのがいつも特徴でして。
―テーマを決めずにこんなにたくさんの魅力的な女の子を描けるなんてすごいです!表情・オリジナリティが高いファッションなどはどういったところからインスピレーションを受けているのでしょうか。
―本当に今まで見てきた、触れてきた漫画だったり、イラストであったり、子供のころから色々と見てきたものの影響です。もちろんファッション誌も読みますね。

―描かれるにあたって、なんとなく自分の好きな女の子のイメージに寄ってしまうのかな、と個人的に思ってしまうのですが、そういうのはありますか。
―「異性としての好み」と「絵としての理想」が全然違うかもしれないですね。タイプの女性を描いているとかよく言われますけど、そんなことないかなという感じで。ゲームのパッケージイラストとか漫画の表紙のイラストとか、そこから来ていて、そういうのをかわいく描けたらいいなというだけでやってて。ストーリーとかがあんまり見えないのも好きなので、どういえばいいのか難しいですが、ストーリー、メッセージ性がなくてポートフォリオとして成立している絵が好きなんですよね。
―色の使い方も広いというか豊富ですが好きな色とかはあるのでしょうか。
―なんか緑好きそうですよね。


インタビューでは「緑が好きかも」と自己分析されてましたが、実際に展示を見渡してみると全くパターンが読めずその豊かな色彩表現に驚かされます。
ひとつのイメージにとらわれることのない先生の引き出しの広さを感じることができました。

会場には、作品展示だけでなくTシャツやポストカード、ステッカーなどのグッズも多数販売されておりました。
グッズもカラフルでそれぞれ異なる表情があり、どれも素敵で目移りしてしまいます。お気に入りの一枚を選ぼうと思っても、なかなかひとつには絞れません。
―先生は、今まで描いた絵で特別お気に入りのものとかはあるのしょうか。
―一番新しい絵が好きです。過去の絵が下手だなと思えることは長所かなと思っています。
―例えば過去に描いた絵をリメイクしたいという気持ちはあったりしますか。
―もちろんもちろん。とにかく本を出すにあたって、140枚くらい絵を描かなきゃいけなくて、その時に過去の絵を引っ張り出してリメイクみたいなのは、やりつくしていますね。
お気に入りの作品について伺うと、「特になく、一番新しい作品です。」と即答された先生。
完成した作品に留まることなく常に新しい表現へ進化する、その作品に対する真摯な姿勢こそが、今回の作品集の大きな見どころのひとつなのかもしれません。

―『イラスト作品集PEAFOWL』について、前作から2年ぶりの出版ということですが、制作にあたり前回からの変化や新に表現された点などを教えてください。
―そうですね・・・。前回よりも絵が上達、レベルアップした姿を見せたいと思いましたし、書籍にして本屋さんで売っていただくことにすごく意味を感じていて。本屋さんに並んで皆さんの手にとってもらい、手元に残るということが自分にとって活動していく中で大きいなと思ったので、2年ぶりは早いですけど自分から本を出したいと言ったのもあって、本当に本を出さなきゃという気持ちが強くなっていたんですよね。
制作意欲であったり、なにかこう「残る」っていう意味…。普段クライアントワークが主でその度に描かせていただくんですけど、その事柄が終わったらなくなっていくというか。ですけど、前回出した本とかもいまだに本屋さんに並んでいることにすごく感激していまして。本屋さんごとに大事にしてもらっている実感があったので、本屋さんに喜んでもらえるのならっていう気持ちがあり、本を出すことの大事さが改めてあって、それで出そうという。本当にメッセージ性がないからふわふわしている絵ではあるんですけど、そういう気持ちです。


本作品集は、文章を一切収録せず、144頁にわたってイラストのみで構成されています。
会場で実物を手に取ると、その厚みからも作品数の多さが伝わってきます。一冊に込められた膨大な制作量に、思わず圧倒されてしまいました。
―今回の作品集のタイトル『PEAFOWL』は先生のポップな色彩にピッタリだと思いました!表紙の決定はどのようにされたのですか。
―表紙はタイトルのあとです。『PEAFOWL』にしようと思ったから、孔雀っぽい絵を描きました。
―展示で気になっていたのですが、今回の表紙にもいる先生のこのネコのようなウサギのようなキャラクターには名前があるのでしょうか。
―無いんですよ。本当申し訳ないんですけどつけて無くて。モチーフもなんでもないんですよね。絵の情報量を上げるために描き始めたんですけど、なんかイマジナリーフレンド的な、この女の子のにしか見えてないというかそういう感覚もしてます。そろそろ名前をつけないと、聞かれすぎて。
なんかいたらかわいいですよね。ちっちゃいのがいるのが好きなんだと思います。

―今回、本の縁がオレンジなのはこれまでの2作と違っているなと思ったのですがなぜでしょうか。
―あれ実は初版は全部小口加工してるんです。なので、過去2作の初版にも色が付いてました。
初版は特別なものになれば良いなと思ってはじめました。
初版限定で、小口には鮮やかなオレンジ色の加工が施されています。作品の世界観をより引き立てる特別仕様となっており、手に取るとうきうきします!

作品集や制作についてお話を伺ったところで、最後にざしきわらしさんご自身についても少し質問してみました。
―先生は福岡県出身ということですが、上京されてからお気に入りスポットなどはできましたか?実は芸術新聞社さんと弊社が徒歩10分ほどの距離ということで周辺のよく行くカフェや全く違うエリアでもイラストの糧になるスポットがもしあれば教えてください。
―僕はお茶の水大好きっ子で。「Tools」画材屋さんはまず絶対に行きますね。
あとは「KENELESTAND」とか駅の中にソフビとかガチャガチャとかが置いてあるお店に行きますね。「レモン画翠」も行きます。何も買えないときもあるんですけど、なんか見たいなと。建築の学生の階もありますよね。全然買えないんですけど見ちゃうというか。
―普段作業はご自宅でされるのでしょうか。
―仕事の絵は自宅ですが、オリジナル作品や作品集の絵とかはカフェとかで描いたりします。
―作業用BGMはありますか。
―音楽も聴くし、映画を流し見しながらとかも多いです。ネトフリとかでなんでもみます。ジャンルもばらばらですね。

―最後に今後の活動・展望について可能な範囲で教えてください。
―チャレンジ…。色々させてもらっているので、現状維持じゃないですけど、継続していきたいなということで。油絵とかはやってみたいですね、アクリルも厚塗りですし、もしかしたら油絵のほうがあっているかもと思いながらも…そうですね、そういう意味でのチャレンジなら。ただ、無理して描くものを増やさなくて良い気はしています。今の絵が良いと言ってくださっている方を大事にしたいというか。本当に仕事で絵を描くことが贅沢というか、絵を描いてお金をもらうことにまだまだ申し訳なさとか感じてます。ありがたいのできつくはないです。楽しくやっています。
ざしきわらしさんならではの豊かな表現の魅力を知ることができる本当に素敵な展示会でした。インタビューを通してご本人の書店やファンの方々への真摯な想いも感じられました。だからこそ、多くの人を惹きつける作品が生まれるのかもしれません。
取材の最後には素敵なサインもいただきました!

ざしきわらしさん、このたびは貴重なお話をありがとうございました!
【展示会情報】
『ざしきわらしイラスト作品集 PEAFOWL』出版記念個展
会場:丸善丸の内本店 4階 ギャラリーB
会期:2026年6月3日(水)~6月9日(火)
9:00~21:00(最終日は16:00閉場)
※入場無料

【商品情報】
ざしきわらしイラスト作品集 PEAFOWL
著:ざしきわらし
出版社:芸術新聞社
発売日:2026年5月27日(水)
定価:2,750円(税込)
詳しくはこちら:
●ざしきわらし
・X:https://x.com/WarashiZ
・Instagram:https://www.instagram.com/warashiz0614
●芸術新聞社
https://www.gei-shin.co.jp/
・X:https://x.com/geishin
・Instagram:https://www.instagram.com/geishin_1951
・YouTube:https://www.youtube.com/user/GeishinNet
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