現在進行形の80年代・90年代サウンド!カミノ・ザ・ファンク インタビュー

FEATURE
Edit by Shiritaikun
新音楽レーベル『MINT SOUNDS LINK』から7/8に配信された「Luminous Cloud(ルミナスクラウド)」の第7段リリース楽曲『Poolside Conversation』でアレンジ・ミックス・マスタリングを担当していただいたカミノ・ザ・ファンクさんに、今回の楽曲制作のこだわりや音楽活動などについて詳しくお話をお聞きしました!
<カミノ・ザ・ファンク>
AOR、Boogie、New jack swing、J-FUSIONからの強い影響を背景に、80s90sライクなサウンドを現代的に再構築するアーティスト。
1990年代のNew Jackスタイルを受け継ぎながら、新たな解釈とアプローチでClassical New Jack Swingを体現したEP『I KNOW I WANNA』を2025年にリリースし、現在までに西寺郷太(NONA REEVES)への楽曲プロデュースやザ・おめでたズとのコラボ曲のリリースなど活動は多岐にわたる。

―Luminous Cloud 『Poolside Conversation 』制作について、特にこだわった部分を教えてください。

「Luminous Cloud」が持つポップな雰囲気や可愛らしさと、今回の作品の特徴であるニュージャックスウィングのグルーヴをどう両立させるかが今回の最大の挑戦でした。当時の質感を感じさせるサウンドを取り入れる一方で、各楽器の分離感や全体のグルーヴを現代的な音作りで表現しています。
ミックス・マスタリング面では、90年代の日本のJ-POPを意識しました。特にドラムのスネアの鳴りにはこだわり、当時の空気感を深いリバーブで再現しつつ、ベースラインがアンサンブルの主軸としてしっかりと前に出てくるような、太く肉厚なボトムエンドを構築しました。夏のプールサイドの情景が音を通して自然と浮かび上がってくるような、軽やかさと温かみが共存する仕上がりになったと考えています。

―今回の楽曲でも、カミノさんのトレードマークの一つでもある、トークボックス (※楽器の音をホースを通して口の中に響かせ、しゃべるような音の変化をつける奏法、エフェクターのこと)サウンドが印象的で楽曲にもとても合っていました。
トークボックスをご自身のサウンドに取り入れたきっかけや、習得されるまでに苦心されたエピソードなどがあれば教えてください。

もともと「カミノ・ザ・ファンク」としてソロ活動を始めた当初は、シンセベースを弾きながらライブをしていました。その中で、徐々に「自分で歌う楽曲もライブで披露したい」という思いが強くなったんです。ただ、正直に告白すると、自分の歌唱力に自信がなく、人前で歌えるレベルではないと痛感していました。(今でもカラオケなどは大嫌いです笑)そこで、以前から憧れていたトークボックスという手法を取り入れることにしたのがきっかけです。実はまだ始めてから1年半ほどなんです。
習得までの道のりには、多くの苦労がありました。一番の壁は、シンセサイザーで鳴らした音を「ちゃんと言葉として聴かせる」ための口の動きと、キーボードの運指の両立です。これまでの音楽活動では、ベースのようなフレーズの反復や、楽曲全体のアレンジに注力することが多く、メロディを最初から最後まで弾き通すという経験が少なかったので非常に苦労しました。一曲を通してメロディを奏でながら、同時にトークボックスで歌い続けるというマルチタスクには今でも苦手とするところかもしれません。
また、ロジャー・トラウトマンに代表されるような、聴く人を魅了するあのウェストコースト特有のニュアンスやフレーズ感は、まだまだ研究と練習が必要です。毎日が挑戦ですが、自分の表現したい世界観をこれからもトークボックスで追求していきたいと思っています。

1stフルアルバム『Off Shore』

―西寺郷太さん(NONA REEVES)やtofubeatsなど豪華なゲスト・リミキサーが参加され、6/17にリリースされた1stフルアルバム『Off Shore』について詳しく教えてください。

このアルバムは、私の地元である大阪・泉州のエリアに茅ヶ崎のような「トレンディで艶やかな空気感」があっても良いと思い制作しました。80年代・90年代の日本の音楽が持っていたあのエネルギーを彷彿とさせるような物語性のある作品として表現しています。
本作には、かねてよりお世話になっている西寺郷太さん(NONA REEVES)やtofubeatsさんをはじめ、自らの作品をリリースしつつプロデューサーとしても一線で活躍する素晴らしいアーティストの皆様に参加していただきました。さらに、私にとって学生時代の恋愛バイブルであり、尊敬するレジェンドシンガーである嶋野百恵さんにもお迎えできたことは非常に光栄です。
また、デジタル配信が主流の今だからこそ、あえてフィジカルのCDでリリースすることにこだわりました。昨今は単発の配信曲をまとめてアルバムにする手法も一般的ですが、今回はあらかじめテーマを掲げ、1曲目から最後の一音まで物語性があるように構成した「架空の映画のサウンドトラック」をイメージとして作りました。音楽をパッケージとして届けることの意味を、2026年に改めて提示したかったです。

―尊敬される嶋野百恵さんが参加された『Southern Port-泉州Bay Groove-』ですが、嶋野さんのボーカルが楽曲にもとても合っているように思いました。各楽曲ですが、予めご参加されるアーティストをイメージして作られたのか、または、楽曲制作を進められる中で、コラボレーションされたいアーティストのイメージが浮かばれたのか、制作の過程を教えて頂けますか?

基本的には、楽曲制作を進めていく中で、その世界観に最も合うアーティストのイメージが後から浮かび、そこからオファーさせていただくという流れが主でした。しかし、今回参加してくださった嶋野百恵さんに関しては、非常に特別なケースでした。
嶋野百恵さんとは、楽曲が完成する前に幸運にもご縁をいただくことができました。その際、「ぜひ一緒に楽曲を作りましょう」とご快諾をいただき、制作がスタートしました。そのため『Southern Port』だけは、嶋野百恵さんの歌声を具体的にイメージしながら楽曲を構築していく形となりました。
嶋野百恵さんはR&Bシンガーとして非常に高い評価を受けていらっしゃいますが、ただ単純に90年代のR&B的なアプローチで楽曲をお渡しするのでは面白くない、せっかく嶋野百恵さんと楽曲制作できるのだから新しいサウンドを作りたいと考えました。そこで、あえて80年代の日本のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)の空気感を落とし込んだ楽曲をイメージして制作し、お渡ししました。その狙いが見事にハマり、嶋野百恵さんの都会の夜の温かさを持ったボーカルと、懐かしくも新しいサウンドが重なり合う素晴らしい作品になったと感じています。

―今後のご活動や次の目標について教えてください。

まずは現在、1stアルバム『Off Shore』のリリースパーティーを広島・大阪・東京の3都市で開催しています。7月11日の広島公演を皮切りに、8月22日の大阪公演には嶋野百恵さんやratiffさん、9月4日の東京公演にも同じく嶋野百恵さんをはじめ、ゆnovationさんや新たに出演が決定したrice watar Grooveさんなど豪華なゲストを迎え開催する予定です。また、9月5日には恵比寿ザ・ガーデンホールで開催される「申し訳ないと30th ANNIVERSARY & LAST PARTY」への出演も決まっており、嶋野百恵さんのライブパートにフィーチャリングゲストとして参加させていただきます。長年愛されてきたイベントの最後を飾るステージに立てることを、非常に光栄に感じています。
個人的な目標としては、トークボクサーとして、引き続き様々なアーティストの楽曲に彩りを添える客演を積極的に行っていきたいです。また、自分名義の作品もコンスタントにリリースし続けつつプロデューサーとして楽曲提供する機会も増やしていきたいと考えています。

カミノ・ザ・ファンクさん

これからも現場の第一線で走り続け、リスナーの方々と音楽を通じて熱量を共有できるような活動を追求していきます。

リリースパーティー楽しみです!
カミノさん、お忙しい中インタビューありがとうございました!


【ライブ情報】
カミノ・ザ・ファンク 1st Album『Off Shore』リリースパーティー
チケット情報はコチラ
・大阪公演
開催日:2026年8月22日(土)
会場:TERANOMA tidepool
X:https://x.com/TERANOMA_MISONO
Instagram:https://www.instagram.com/teranoma_misono

・東京公演
開催日:2026年9月4日(金)
会場:恵比寿BATICA
詳細はコチラ

[Information]
●カミノ・ザ・ファンク

X:https://x.com/kamino_keita
Instagram:https://www.instagram.com/camino_the_funk
Spotify:https://open.spotify.com/intl-ja/artist/4bEwYw5Q2sVTjjRZSAEy8i

----------------------------------------------------------------------------------------------
🦉神保町にある貿易会社ではたらくシリタイくん
音楽、本、映画、雑貨など様々なカルチャーに関する情報をお知らせしています
シリタイくん X:https://x.com/Shiritai_kun

♪ JPT Musicが洋楽情報を中心にお届けします!♪
JPT Music X:https://x.com/jptmusic1
この記事をシェアする
RELATED ARTICLES
あわせて読みたい記事はこちらから