第33回 日本資料専門家欧州協会年次大会 出展レポート

COLUMN
TEXT by Tomoko Hironaka
ベルギーのルーヴェンカトリック大学で開催されたEAJRS Conference = 日本資料専門家欧州協会年次大会に参加してまいりました。大会の様子をレポートします。
<European Association of Japanese Resouce Specialists(日本資料専門家欧州協会)>
1989年創設。欧州における日本の情報や日本研究に関する資料について、その発展および普及を促進させることを目的に設立された国際組織。

<EAJRS Conference(日本資料専門家欧州協会年次大会)
図書館や学術機関における日本資料研究に焦点を当てた学術会議。専門家、研究者、司書が一堂に会し、日本研究、コレクションの開発、デジタル資料、目録作成について議論します。この会議は、この分野における知識交換と連携のためのプラットフォームとして機能し、日本資料管理における実践とネットワーキングの機会を提供しています。

9月13日から16日の期間中、EAJRS Conference = 日本資料専門家欧州協会年次大会がベルギーのルーヴェンにあるルーヴェンカトリック大学で開催されました。コロナ禍の影響で、2020年は大会が中止、2021年はハイブリッドで大会が開催され、2022年ポルトガル・リスボン大会は対面で開催されましたが当社は出展を見合わせました。33回目を数える今回のベルギー大会は2019年のブルガリアのソフィア大会以来4年ぶりの出展となるため、久しぶりに大会参加者へ対面でお会い出来ることに心躍る参加となりました。

 EAJRSとは、European Association of Japanese Resouce Specialistsの略で、日本語では、日本資料専門家欧州協会という名称です。毎年9月に、欧州で開催されます。日本に関する資料文献を扱う図書館の司書、美術館、博物館のキュレータ、日本学研究者等が主な会員になっており、毎年欧州各地で年次大会が開かれ、日本資料についての調査・研究発表が行われるほか、資料の入手方法や利用者への提供等の情報交換も行われます。

当社は例年、日本研究に必要な学術資料(書籍、電子書籍からデータベースまで)を紹介するベンダーとして参加しています。同時に、各図書館がどのような資料を必要としているか、収集した資料の活用方法や、図書館の利用者が何を求めているのかなどの情報を収集し、また、大会への参加が初めてとなる出版社さんの出展サポートも行っております。

大会期間中は、大学近くの地元のレストランで、各国から集まられた司書の方々をお招きし当社主催による恒例の懇親会も行いました。

毎年、北米で開催されるAAS(23年3月のAASのレポートはこちら)の参加者は数千人規模で、会場もホテルの大カンファレンスホールが利用されます。一方、EAJRSは、参加者百人前後、会場も大学講堂等にて開催される小規模な大会ではありますが、“日本研究”に特化されているので参加者は“日本漬け”の4日間となります。当社にとっても、当社の提供した資料が有効活用された研究成果発表を聴講でき、また、顧客と直接面談し意見交換が出来る非常に重要な機会となっています。

三日目の発表の中で、当社より大学図書館に納品した古い資料が多くスクリーンに映し出され、感慨深いものがありました。

現時点で、次回の大会開催国は未定ですが、来年の参加・出展も充実した機会となるように準備にあたり、また現地で皆様に直接お会いすることを楽しみにしております。

[Information]
・European Association of Japanese Resource Specialists
(日本資料専門家欧州協会)
https://www.eajrs.net/

・JPT Academic Twitter
https://twitter.com/JPT_Academic

・JPT Academic
https://www.jptco.co.jp/business/academic

・海外図書館様向け選書用サイト
JPT BOOK NEWS
この記事をシェアする
RELATED ARTICLES
あわせて読みたい記事はこちらから